後継者育成のアプローチを提案 |
最近 中小企業の社長と仕事をしていると あることに気がついた。 どうも社長が高齢にもかかわらず元気であることである。 でも、ご家族のことを聞くと息子がいるが、後継者になっていない。 以前は息子に会社の仕事をさせていたが、仕事に対する考え方や姿勢が経営に向かないことが分かった。 酒を飲みながら創業からのことを聞くと、若いときには家庭にも帰らずに会社のために営業、仕入、従業員採用や自宅を抵当に入れての資金繰りなど24時間がむしゃらに働いて、現在の経営状態になった とのこと。 数カ月の間に、数社の社長と仕事をさせて頂き、同じように後継者がいない社長にお会いして共通のことに気がついた。 |
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社長が若いときに、家にも帰らずに一生懸命働いている後ろ姿を子どもは、見る機会があったのだろうか。 息子の立場で考えると、苦労している親父の姿を見てなくて、経営が安泰となって、時間に余裕ができた社長の姿を見るようになる。 この頃の社長は、社員を多く雇って、仕事を指図し、高級車を乗り回して、平日にゴルフ、夜は料亭にいき、業界関係者やお客さんを連れての海外旅行の姿である。 会社が安泰となった頃に後継者として会社に入っても、社長業が楽なイメージでしかなく、社長の椅子に座っていれば、部下が仕事をしてくれて会社はうまく運営できる と思う。 |
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また、社長が苦労して肌に染み付いている経営手腕は、なかなか息子に伝えられない。経営とはどのようなものか、経営判断はどうするべきか を教えられないで、後継者はどうすればよいのか不安である。 口うるさく息子を指導しても、後継者はうるさい親父だとしか思わない。息子は、社長に顔を会わせなくなり、顔を会わせても耳は、ふさいでいる。 |
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そこで どうすれば良いかを考えてみた。 | ||
息子が経営を引き継ぐ気持ちがあれば(なければ早くあきらめて)の話だが、社長が 経営に対する「想い」を息子に伝えて、その「想い」を実現させる戦略を息子とともに作り上げることである。 それによって息子は、社長の「想い」を理解し、社長でも悩みながら経営判断をしていることに気がつく。親父でも間違った判断をするのだと分かれば、息子は親父を越えられると分かり自信がつく。 |
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最近 IT導入で使われている経営戦略手法と他の研修ツールを活用して、後継者育成へアプローチしたらどうでしょうか。 その手法をご紹介します。 |
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1.経営の健康診断 経営者と後継者および幹部との考え方のギャップと弱さを知る。 |
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2.経営戦略と活動計画の策定(社長の想いを実現へ)社長の「想い」(理念なり、ビジョン)を実現させるための方策を策定し、自社の強み・弱みを認識して、戦略を策定する。 |
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3.経営実践(模擬企業で経営) :日本経営協会の子会社が30年間研修しているツールを利用。 模擬企業を経営して総合的な経営判断と戦略の大切さやコミニュケーションの重要性に気づいてもらう。 |
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2005/11/11記述 | to home |